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コラム「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」#48

第73話「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」#48

2020/09/30

クイックステップのヒント


クイックステップには主として二つの進行方向があります。それは横方向と回転です! では、クイックステップを構成する要素の中から、踊りの起源から来ているスイングとスウェイについてお話ししましょう。

1.スイングとスウェイ
クイックステップのすべてのベーシック・フィガーはスイングとスウェイをする仲間です。また、クイックステップで最も重要な要素はシャッセです。シャッセは一見、簡単そうに見えますが、実は、正確な知識を持っていないときちんと踊る事はできません。シャッセが含まれるフィガーには、例えば、次のようなものがあります。

a) クオーター・ターン・トゥ・R
b) プログレッシブ・シャッセ
c) シャッセ・リバース・ターン
d) プログレッシブ・シャッセ・トゥ・R
e) ティプル・シャッセ・トゥ・R
f) ティプシー・トゥ・R
g) ティプシー・トゥ・L
h) クロス・シャッセ

こうしたフィガーが元になり、そこから数々のフィガーが創り出されて行ったのです。

2.バウンス・ムーブメント
このカテゴリーにはシャッセやロック、あるいは、その両方の要素を合わせた物などの発展系が含まれます。ベーシック・フィガーと異なり、このカテゴリーのフィガーはホップやバウンスを使って踊られ、違うリズムを作り出しています。動きの主たる仕事はトウと足首で行なわれ、膝は体重を吸収するために補佐的に使われます。そのようにして、スイング・ムーブメントと対照的な新しい動きができあがります。

ステップ・ホップ、スキャター・シャッセ、そして、ペパーポットには異なるリズムがあります。



ステップ・ホップ


ステップ・ホップについて、ビルには、ホップに入る前のステップはトウでなければならないという、揺るがない意見を持っていました。軽やかさが出せるからです。それだけではなく、女性にはホップに入る合図となりますが、ヒールから出るステップではホップのリードにつながらない、と(正確には、技術的にはトウでなければならないことはありません。しかし、これはビルからの素晴らしいアドバイスだと思います)。



スキャター・シャッセ


スキャター・シャッセのリズムは、一般的には“Q & Q &” です。これを“S a S &” (スロー・ア・スロー・&)で踊るときは、膝での体重吸収が特色となります。そして、僅かなライズ・アンド・フォールが起こります。



ペパーポット


ペパーポットは別名、「ダブル・ロック」、または、「シャッセ・ロック・コンビネーション」と呼ばれ、使われるリズムは“Q & Q Q Q S”です。ペパーポットの名前の由来は、この時の“Q&Q”のリズムからきています。



(第73話おわり)