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コラム「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」#36

第61話「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」#36

2020/07/8

ポインティング・ステップ


クローズド・ポジションで踊り通すフィガーではナチュラル系でもリバース系でも、前進の3歩と後退の3歩は区別して行なうことが大切です。後退の人は常に回転の内側にいますから、前進する人を通してあげなければなりません。そのため、後退の人は“ポインティング・ステップ”と呼ばれる踊り方をしますが、それをするには次の3つを覚えておきましょう。

1.後退の1歩目をステップしてから、2歩目のトウを進行方向へ向けますが、ボディの回転は後から起こします。

2.2歩目の足に体重が乗るのは、通常のステップの時より後からです。

3.ライズも後からです(1の終わりでライズを始め、ノー・フット・ライズです。)




このポインティング・ステップでポイントしている間、サポーティング・フットの膝から下と足の角度が変化します。特に、ヴィニーズ・ワルツで後退するときは絶対です。この角度の変化をつけなければ、写真の場合のポイントしている右足への体重移動が早くなり過ぎ、その結果、サポーティング・フットのヒールを使ってしまうことになるわけですが、これは、ヴィニーズ・ワルツで蔓延して見られるフットワークの誤りです。

ポインティング・ステップはワルツやヴィニーズ・ワルツ、それにクイックステップのナチュラル・ターンでもリバース・ターンでも使われる他、スロー・フォックストロットの男性のフェザー・フィニッシュでも使われます。しかし、フェザー・フィニッシュに限っては、他のケースと一つだけ違う点があります。それは、ポイントとしている方向にボディ・ターンを完了させないことです。ボディをアンダーターンしておくことで、次のアウトサイド・パートナーに出られるようにするのです。



オープン・ターンについて


回転の最後で両足が開くオープン・ターンのフィガーの場合、スタートがクローズド・ポジションかプロムナード・ポジションかで女性が使うテクニックは変わります。こうしたオープン・ターンは一般的にクローズド・ポジションで始まりますが、その場合、女性は回転の内側にいることだけではなく、男性がオープン・ポジションで踊り終えるのを待たなくてはなりません。

オープン・ターンがきちんとできるようにするには、男性はまず、2歩目を女性の近くに置くことです。そうすることにより、女性は2歩目を閉じる、つまり、ヒール・ターンすることになります。一方、女性はまず、1歩目での回転を終えてからその足に2歩目をフラットで閉じます。その2歩目でフロアに下りたボディ・ウェイトをトウの上を通過させながら送り、次の3歩目に出て行きます。こうしたテクニックを使うには、男性から事前の情報が必要になりますが、男性の1歩目でのライズが通常より早いのは、そのためのものなのです(第4章参照)。

オープン・ナチュラル・ターンをプロムナード・ポジションから始めると、女性のヒール・ターンはなくなります。よって、男性が女性の周りを回転していく間、女性は3歩前進することになります。ところが、今日のダンスで非常に良く見られるケースは、このオープン・ナチュラル・ターンをクローズド・ポジションで始めたにも拘らず、プロムナード・ポジションから始めたときと同じように、女性がヒール・ターンをしていないことです。それでは足が汚くなるばかりか、ターンに入るときのスイングも制限されてしまいます。




(第61話おわり)