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コラム「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」#09

第34話「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」#09

2020/01/1

「まっすぐ立ちましょう」を更に詳しく(1)


― 脊椎の機能 ―

最初に解剖学の基本的なことを少しお話ししましょう。
脊椎は次の5つの部分から成り立っています。



  • ● 7個の脊椎骨から成る頸椎

  • ● 12個の脊椎骨から成る胸椎

  • ● 5個の脊椎骨から成る腰椎

  • ● 仙骨/一般には5個の脊椎骨がくっついて(癒合)います。

  • ● 尾骨/脊椎の最後に、人により3個か4個の骨が尻すぼみするようについています。


― 脊椎の機能的な意義 ―

脊椎は先に述べた5つの骨組みから成り、それぞれの骨組には多少の動きが備わっています。従って、ダンサーは脊椎のどの部分がどのような動きに関わっているかを知っておくことが大切です。この独特の形をした脊椎全体には柔軟性があります。時に、違う形にさせられることがありますが、その時には動きに制限がかかります。脊椎の形は概ね図1のようになっています。





ダンスですべきことは、筋肉を緊張させたり関節を固めたりして頑張ることなく、片足の上で完璧なバランスが取れるようにし、結果、柔軟性を備え持つ体のパーツを自由に最大限に動かせるようにすることです。

バランスの取れたラインを作るには、次に示す方法でボディをセットすると可能になります。最初に、脊椎を本来あるべき形に持っていかなければなりませんが、そのために、どの部分から始めるかは重要でありません。なぜなら、連結している部分は互いに反応しあいますし、しかも、脊椎は全体で一つながりの機能を果たすように設計されているのですから。





(第35話につづく)