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2020/04/29
構造上の見地から見てみましょう。膝から下にある脛骨(Ti)と腓骨(F)は下の方に行くと、ある種フォークのような形になっており、このフォークが距骨(Ta)を両脇から挟んでいます。先に、足首には二つの関節があると書きましたが、これら3つの骨が、二つの足関節の内の上の方にある関節をなし、つま先が曲がること(背屈)や足裏が曲がること(底屈)を可能にしています。背屈とは、膝の向いている方向につま先を持っていく動きで、ダンスでは足を曲げるという表現になります。
足裏の底屈は、ダンスではつま先を伸ばすという表現になりますが、これは、フロアに対してつま先をおろす背屈とは反対の動きになります。この時の動きの軸(A)は足首の外側から内側へと移動します。
大雑把に言うと、距骨(Ta)は二つの大きな骨(踵骨と踵骨滑車)の上に乗っていて、この距骨と後ろに突き出て踵をなしている踵骨(Ca)とで下の足関節(1)をなしています。この足関節の前方では、距骨(Ta)と舟状骨(N)の結合部(2)と、踵骨(Ca)と立方骨(Cu)の結合部(3)が合わさっています。
そうした結合部における軸の動きは、上の方の足関節よりもずっと複雑です。下の方の足関節の動きは外側から始まり、僅かに上の方へ移動しながら親指の方に抜けて行きます。軸の周りで起こる動きの始まりを見てみると、足のインサイド・エッジが持ち上がると同時に、足のアウトサイド・エッジがおりる(回外)というアクションが起きています。当然ながら、その反対運動は、足のインサイド・エッジがおりるとヒールのアウトサイド・エッジが上がる(回内)アクションです。