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コラム足首を意識してライズ!

第16話足首を意識してライズ!

2019/08/28

その日のレッスンが終わり仲間と話をしていると、一人の女性が、

「私、トウを外に向けて開きにくいのです」
と、話してきました。

トウを開くと股関節が広がり、ラテン・ダンスではバランスが良くなりますし、スポット・ターンのような回転時にボディのオーバーターンを回避できます。

私たち夫婦は整体師ではないので、彼女の足首・膝・股関節を直接広げてあげることはできませんが、考え方のヒントは示せるかもしれないと思いました。

そこで、ひとつの例として、トウに上がってもらうと、彼女のヒールはほんの少ししか床から離れません。しかも、上がり方が重そう。

この原因は、本当に「ヒールだけ」を上げてライズしようとしていたからで、それだと、上半身が休んでいるので、上がるのが大変なのです。


「まず、頭が上がろうとします。その上がろうとする頭を助けるようにヒールを上げる――――そんな気持ちでやってみて」
と言うと、少しヒールが上がりました。でも、体がまだ後ろにあります。

原因は、ヒールの真上に脚部の骨が付いているイメージを持っているに違いありません。そこで、

「足の甲を前に出すようにしてみて」
と話すと、

「こうですか?」、
なんてダジャレを言う暇もなく、次の瞬間、叫び声を上げました。

「人生で初めて! こんなに上がったことない! ありがとうございます!」


そこには足首が伸び、トウに高くライズをしている彼女がいました。周りの人たちも大喜びです。

このように、考え方を変えたり、アプローチの仕方を変えてみたりするのは、とても良い方法です。そして、楽しい結果が待っていることがあります。


ダンスでライズするときは、
「足首や甲を前に」と思ってみましょう。






(第16話おわり)


出典:「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉/第1章 体に関する11の話(第4話)足首を意識してライズ!」