2018/12/28
今日は、パートナーとの喧嘩が絶えない「俺」が、いつもどんな練習をしているか、チョット様子を見てみましょう。
「いよぉ!お疲れ!なんだよ今日は遅かったじゃん。俺なんて今日はすでに4時間もいるぜ。4時間も。今週末は大事なコンペだからな。オイ、今度は負けねえぞ。」
練習場が大好きなAさん。たくさんの友達や憧れの選手が踊り込みに来るこの場所が大好き。さながらヌシのような存在だ。
しかし前述の彼のセリフをよく見てみよう。『すでに4時間もいるぜ』。さて、彼はこの4時間もの間に何をしていたのでしょう。俺パ二ストの皆様はもうおわかりですね。Aさん、友達とのお喋りやパートナーとの喧嘩に時間を費やし、その日実質、踊っていたのは合計約30分。
続いてBさん。小柄で寡黙なBさんは同じく寡黙な嫁さんと、キッカリ2時間の練習を終えていつの間にか帰っていることから、「沈黙のステルス」と呼ばれていることを本人は知らない。この4年間を見る限りずっと同じ足型だ。Aさんに比べると天地の差ほど真面目に練習をしているのだが、不思議なことにAさんと同じ予選で必ず落ちる。ナゼだろう。
Aさんが良い成績を出せない理由はわかりますね。彼は練習場に来たことで練習をしたつもりになっているのです。こんなに練習してるのに! といつも思っています。さらに物覚えが悪いのに、いっつも新しい足型を動画サイトから引っ張って来るので、練習は足型の確認で終わっているのです。
ではBさんは? 真面目なBさんはプロレッスンも定期的に受けている。教わった内容はその場ではできている。しかし残念なことに練習場に来るとレッスン前の踊りに戻ってしまうのです。曲がかかれば休まず踊り続けるのだが「教わった内容よりも今までのやり方のほうが身体に馴染んでいる」とお金を出して得た情報をあっさり放棄。いつまでも踊りも体型も変わらないことから、「ノスタル爺」と呼ばれていることを本人は知らない。
さて、練習場に通うこと自体が生活のルーティーンになっていて、その中で「どんな練習をしたか」を重要視していない人はかなり多い。血の滲むような練習は必要だが、では何を練習するのか。ベーシックの練習もしてるよ? いやそういうことじゃないの。
① ひとつ技術を習ったら、それが無意識にできるようになるまで反復練習する。
② やりにくくても教わった内容を忠実に再現し、どの種目でも応用できるようにする。
③ 習得したつもりの技術が的確なものかどうか、次回のレッスンで先生に確認をする。
そしてコンペ前一週間は身に付いていない技術は置いておいて、本番のつもりで1日4、5ラウンドくらいは踊り込む。ダンス以外でもあらゆるトレーニングは長時間のダラダラは禁物。
しかし長時間の練習をやめろと言っているのではありません。同じ時間をもっと有効に過ごしてみては、と言っていることを御了承くださいませ。
練習は量より質