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基礎を深く、深————く掘り下げるサークル

ステップワン池袋

※コロナウィルスの影響により活動スケジュールが変更されている可能性がございます。サークルへ行ったみたい方は事前に問い合わせるようにお願いいたします。
ステップワン池袋(2020年2月現在)
会員数:登録160名・活動参加約20名(入会時40歳以下)
活動エリア・場所:JR池袋 みらい館大明
活動日:毎週火曜日
時間:19:00~21:00(講習は19:30〜)
会費:¥1,000/回 ¥3,000/月払い ¥8,000/3ヶ月払い ¥12,000/半年払い
※初回見学体験無料
連絡先:
HP:https://step1ikebukuro.wixsite.com/steike
Eメール:soi_yakuin@dora2.jp

*現在、みらい館大明館が使えないため、池袋のスタジオMさんに会場をお借りして例会を開催しております。HPで最新の情報をご確認いただきお越し下さいますようお願いいたします。



『初心者から中級〜上級者まで幅広く歓迎』としているサークルは数々あれど、その実、ステップの難易度でレベル分けしているサークルが多いのではないでしょうか。そんな中、社交ダンスの難易度とはそもそも何なのかという根本的な部分から突き詰め、幅広いレベルのメンバーを受け入れているサークルが池袋にあります。
ステップワン池袋は1988年に創設され、その歴史は32年と古く、ダンスサークルの中でも老舗中の老舗です。そもそもは近隣のメンバーが自然発生的に集まってサークルとなり、初代プロ講師は元統一全日本ファイナリストの家泉朋美先生だそうです。当時はまだプロとして勤務を始めたばかりで、勤務教室の受付を担当していたというエピソードからして、サークルの歴史を感じさせます。
現在は、JBDF(財団法人日本ボールルームダンス連盟)スタンダード・ラテンC級の三信真樹先生が指導に当たっています。



例会の流れ



毎月、「今月のステップ」1種目をテーマに取り上げ、スタンダードとラテンを交互に学んでいます。
例)2020年1月:サンバ

2020年2月:タンゴ


内容はリバイズドテクニックに基づいたベーシック。各週の流れは以下の通りです。
例)サンバの場合
1週目:音の取り方
1a2 1a2、123 123、SQQ SQQ、SQQQQQQ SQQQQQQ……など、各種目で特徴的な音の取り方にフィーチャーして説明を行います。この際、太鼓を使ったり、板書をしたりすることもあるそうです。それを踏まえた上で、ベーシックステップに入っていきます。


2週目:体の使い方
バウンスアクション、ヒップの使い方など、基本的な体の使い方の理解に注目し、ステップに対応できる基礎知識を深めていきます。

3週目〜4週目
1週目・2週目の音や体の使い方を踏まえて、より深くステップに入っていきます。この際、一列に並んで数曲で相手を変えながら、誰とでも幅広く踊れるようになるように配慮しているそう。4週目には難易度の高いベーシックステップや、バリエーションを取り入れることもあるそうです。取材時の種目はサンバでしたが、コルタ・ジャガやナチュラルロールに挑戦していました。
尚、各例会の後には連絡事項などを伝えるミーティング後、復習会と言われるフォローアップの場も用意されています。


音と体の使い方への理解にこだわる



なぜこのように細かい指導にこだわっているのか、三信先生にインタビューさせていただきました。

Q.基礎といっても、ステップだけにとらわれず本質的な部分から細かく指導されているのが印象的でした。三信先生が例会のプログラムを組むにあたって、特に大切にされているのはどのようなポイントでしょうか?
A.
僕はアマチュア選手だった時にこのサークルにメンバーとして参加していて、ターンプロした10年前から指導に当たっています。僕のアマチュア時代に社交ダンスをエンジョイさせてくれた大切な場の一つなので、恩返しのような気持ちです。
「ステップワン」というサークルの名称の通り、はじめの一歩となる基礎を大事にする思想が連綿と引き継がれてきているので、僕もそれを踏襲しています。ただ、社交ダンスでよくありがちなのは、初心者というと簡単なステップから入り、上級者になればステップの難易度を上げていくという流れになりがちです。
それも一つの考え方として間違ってはいませんが、僕は体の使い方や音の表現をどこまで深く理解するかというポイントを大切にしています。

Q.こういった内容であれば初心者はもちろん、経験者や中級者が聞いても勉強になりそうですね。対象者を幅広く受け入れることを目的として、このようなプログラムになっているのでしょうか?


A.
うーん、対象者が幅広いのは単なる結果ですね(笑)。
音や体の使い方についてのレクチャーというのは、多分、1回聞いただけでは「なんとなくそういうものか」というくらいにしか理解できないし、僕は最初の一歩はそれでいいと思うんです。ただ、知っていると知らないのとでは、その後ステップに入った時の習熟度に格段に差が出ると思っています。初心者にとっても実際に踊る時の前提になる知識として、大いに役に立つはずです。
さらに、2回〜3回と聞くにつれて理解が深まって「踊りが洗練されていった結果、上級者になる」と捉えているので、会員がそのような道筋で上達していけるようにサポートしているつもりです。
このような内容なら何度聞いても勉強になるという声もよく聞かれますし、結果的に初心者から上級者まで幅広く受け入れることに繋がっている、というのがこのサークルの特徴です。


ただ、本当の本当に未経験の初心者には、多少難しめだと思うので、最初の2ヶ月でスタンダードとラテンを一通りやってみるまでは「そういうものだと思って我慢して聞いてね(笑)」とお願いはしています。サークルJやCDCのような初心者に手厚いサークルで1−2年過ごして、ステップワンに移ってくる方も実際は多いです。いずれにせよ数ヶ月もすれば社交ダンスの基本的な考え方をある程度理解して、楽しめるようになると思いますよ。

サークル間の交流・イベントも盛ん


ステップワン池袋では、JDSという東京・神奈川・埼玉の社交ダンスの親睦会に加盟しており、現JDS会長はステップワン池袋の会員です。そのため、年に2回のJDSダンスフェスティバル・JDSカップに参加しており、会員の上達への目標になっています。
例会の後は飲み会、別日の自主練習、また折々の行事など、サークル内でのイベントやサークル間の交流も盛んです。長年続いているサークルだけあって横のつながりは強く、入会時の年齢は制限されていますが、一度入会すれば永久会員として扱われるのだそうです。現在は20〜30代の比較的経験の浅い会員が中心ですが、長年在籍している会員を慕って、出入りも盛んです。

しっかりとした知識を身に付けたい初心者や、ある程度の踏歴を重ねてさらに技術を深掘りしたくなった経験者は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。見学や体験はいつでも受け付けています。

男性会員:在籍30年以上
僕はステップワンが出来た当時から在籍していて、ここはホームグラウンドです。年齢が年齢なので、他のサークルに入会することができませんしね(笑)。僕がいることで、お休みしていたけどまた戻ってきたい会員さんや、行事の時にだけ参加したい人が来やすい空気になればいいなと思って続けています。出入りはありますが、誰にでも来やすいサークルですし、いつ来ても何か勉強になることを持ち帰ることができるサークルだと自負しています。

男性会員:在籍2年
僕はまだ2年目ですが、毎月、例会の第1週目や2週目は、鏡の前で体や音の使い方をきっちりと教えてもらうことができます。長年同じサークルにいると、そのサークルで教えているステップに慣れてしまって、ステップの難易度だけがどんどん上がって初心者が入りにくいという話を時に聞くことがありますが、三信先生の講習は知識を広げるというより深掘りしていく感じです。2年目になっても、受け取る僕の方が内容をキャッチできる許容量が増えていて、改めて勉強になることがたくさんあります。いつ来ても、何年たっても得るものがあるサークルだと思います。

女性会員:在籍3年
バランスのいいサークルだと思います。掛け持ちしている人も多いですけど、頭を整理したくなったらステップワンだと思います。飲みの席ではハイボール派が多いです(笑)。