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フットワーク(Footwork)

ダンスの中で自然な動きをするため、足をどのように使うか、あるいは、足のどこを使うかを示したもの。テキストの中では1歩1歩のフットワークが記載されています。フットワークの種類、および、その動きを書き出してみました。
 1.  H(ヒール) — 歩くときのようにヒールから出て行き、その足でのライズはありません。主にタンゴで使用されます。ヒールから出て行くと足は一度フラットになりますが、それは当然のことなので、タンゴの場合はヒールとだけいいます。スイング・ダンスでもまれにヒールだけのフットワークがあります。例えば、ワルツのウィングやクイックのクロス・スイブル(Q)、チェンジ・オブ・ディレクションなどの男性1歩目のようにヒールから出て、そのままフラットの足もありますし、ウィーブ・イン・ワルツ・タイムの女性の1歩目のように、左足ヒールで出て右足トウに後退するステップも、稀ではありますが、あります。
 2.  HT(ヒール、トウ) — ヒールから出て行き、膝がトウを乗り越えながらヒールを床から剥がしてライズしていきます。ここでのトウにはライズ、および/あるいは、回転のあることが示唆されています。
 3. T(トウ) — トウに上がったままでいます。次の足への移動まで、下へ緩む動作はありません。
 4. TH(トウ、ヒール) — 始めにトウが床につき、次にヒールが下り、それから膝が緩んでいきます。サンバのバウンスの場合は、THのヒールに降りる直前に膝が緩み始めます。
 5. THT(トウ、ヒール、トウ) — 後退からすかさず前進に切り替わる特殊なステップ(フォックストロットの男性のリバース・ターン4歩目やクイックステップの男性のフォー・クイック・ランの1歩目右足後退など)に用いられ、トウから床につき → 次にヒールが床にタッチし → 再びトウにライズの場合と、男性のナチュラル・スピン・ターン4歩目のピボットやアウトサイド・スピン1歩目やリバース・ピボットのように、トウが回転を意味する場合でも使われます。
 6. HTH(ヒール、トウ、ヒール) — ナチュラル・ピボット・ターン【Q】の女性4歩目右足のように、ヒールで前進して回転を起こし、再び後退運動に入る場合に使われます。このとき男性はTHTのフットワークを使っています。男女共にライズはなく、トウは回転を意味しています。
 7. BH(ボール、ヒール) — ボールから出てヒールにおります。タンゴの後退の足に使われます。実際にはトウが先にフロアにつきますが、前の足でライズをしていないのでボールの表現を使います。
 8. F(フット) — 主にタンゴで、FのIE(インサイド・エッジ・オブ・フット)のように使われます。ラテンでは、フラットの意味でも使われることがあります。
 9. WF(ホール・フット) — 主にタンゴで使われ、足裏全体が一度に床につきます。ホールは「全部、まるごと」の意味の英語で、<Whole F>と書くこともあります。
 10. IE(インサイド・エッジ) — 足の部位の内側のこと。FのIE(インサイド・エッジ・オブ・フット)では足裏の内側を使用し、BのIE、 H(インサイド・エッジ・オブ・ボール、ヒール)ではボールの内側が始めに床につき、続いてヒールを使うという意味です。
 11. BHB(ボール、ヒール、ボール) — タンゴのナチュラル・プロムナード・ターン、男性の3歩目のように、ライズのない回転の動きに使います。
 12. HB(ヒール、ボール) — タンゴでの女性のプロムナード・リンク2歩目やナチュラル・ツイスト・ターン5歩目のように、ヒールから出てボールで回転します。13. Foot Flat(フット・フラット) — トウやヒールから床についた後、足の裏全体が床に着いて終わる状態を示す場合に使われます。単にフラットという事もあります。類似の言葉にホール・フットがあります。