
燕尾服は男子の夜用正式礼服。上着の背の裾が長くツバメの尻尾のようになっており、スワローテール、ドレス・スーツ、テールコート等ともいわれます。白蝶ネクタイをつけることから、ホワイト・タイということもあります。一方、タキシード(Tuxedo)は男子の夜会用略式礼服。黒蝶ネクタイをつけることからブラック・タイということもあります。英国ではディナー・ジャケットといいます。
タキシードの語源を調べてみました。「1886年、ニュー・ヨーク市タキシード公園にあるカントリークラブで初めて使われた準正式礼服のこと。北米インディアンのアルゴンキアン族はニュー・ヨーク地方の狼を<タキシット>と呼びました。<丸足>という意味で、この地方の狼がすぐに降伏してしまうことをほのめかした、軽蔑した呼び方でした。グリズウォルド家(Griswold)は借金の肩代わりとしてその地を入手してから、そこに住む狼はタキシード、そこの湖はタキシード湖となりました。グリズウォルド家は会員制の『タキシード・クラブ』を創設し、1880年代後半、ロリラード・グリズウォルド氏(Lorillard Griswold)が尻尾のないディナー・ジャケット姿で現れたのが今のタキシードになりました。今日でもタキシードを着ている人を「ウルフ(狼)」と呼ぶことがあるのは、そのためです。」(ET)