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アレマーナ(Alemana)とアンダーアーム・ターン(Underarm Turn)

ルンバとチャチャチャの基本フィガーのひとつ。手元の「西語—英語辞書(Cassell’s Spanish-English Dictionary)には、アレマーナは「ドイツやフランダースの踊りを起源とする古いスパニッシュ・ダンス」とあり、ルンバやチャチャチャのアレマーナはこの踊りの動きからきていると推測されます。辞書には「(スペイン語で)ドイツ人、ドイツ人女性」の意味もでています。アンダーアーム・ターンには右回転と左回転の2種類あり、男性左手と女性右手のホールドの下を女性が左足から右回転するのを右へのアンダーアーム・ターン、右足から左回転するのを左へのアンダーアーム・ターンと言います。女性の足の動きはスポット・ターンと同じです。男性が回る場合もあります。

・かつて、アレマーナは「石臼」の意味と聞いたことがあります。残念ながら、まだその事実には突き当たっていませんが、もしかすると「古いスパニッシュ・ダンス」の名の起こりなのかも知れないと思いつつ、調査対象として残してあります。
・「女性のアレマーナとアンダーアーム・ターンの回転はどう違うの?」−これは誰もが抱く疑問かもしれません。
第1の違いは歩数にあり、ルンバで考えると、アンダーアーム・ターンは3歩構成で、アレマーナは6歩構成です。
第2の違いは回転量にあります。アンダーアーム・ターンは、一般に、片手ホールド(例えば男性の左手と女性の右手)をしたまま女性がスポット・ターンを踊りますので、女性の回転量は1回転(男性の正面から始め正面で終わります)です。しかし、アレマーナは一般的にファン・ポジションから始めますので、女性は3歩目右足の上で右へ1/8回転し、続く後半3歩のアレマーナ・ターンでは右に1+1/8回転します。よって、全体ではアンダーアーム・ターンより1/4回転多くなっています。
第3の違いは女性の回転の仕方にあり、アレマーナ・ターンでは3歩間で三角を描くように移動します。つまり、2歩目で男性から少し離れて行くのです。アレマーナをオープン・ポジションから踊る場合、女性の回転量は1回転に減りますが踊り方は変わりません。一方、アンダーアーム・ターンは1歩目の前進から2歩目は元の足に体重を戻す、直線上の移動になります。 —— 以上が私の理解している違いです。アレマーナ・ターンをスポット・ターンにして踊る事もできますが、違いを知り、違いをつけて踊れると楽しいですね。勿論、男性のリードにも違いがあり、女性がそれに的確に反応しなくてはなりません、と思っています。
・アンダーアームは直訳すると「腕の下」と言う意味の英語ですが、実の所は「脇」のこと。脇を直接的に表わすアームピットと言う英語もありますが、アンダーアームはそれを上品に表現したものです。